マラソン完走・自己ベスト更新への道

マラソンに必要なことは運動神経ではありません!練習や万全の準備さえしっかりしていれば誰でもある程度のタイムは出せます!

諦めずに最後まで走り抜け!目指せサブ5!

マラソンのサブ5とは

フルマラソンで5時間以内に完走することをサブ5と言います。
5時間以内となると最初から最後まで走りきらなければ達成は難しく、大会前にしっかりと練習を積まなければ難しいでしょう。
初めてのマラソンで達成できた人は、十分誇っても良い好記録です。
初めての参加で達成できなくても、しっかり練習を積んで次の大会ではサブ5を目指してみてください。
フルマラソンでの完走者の平均記録は4時間半前後になることが多いです。
なので4時間〜5時間でゴールするペースで走る場合、一番人が密集しているところを走ることになるかもしれませんね。

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途中で歩くとサブ5の達成は難しい

サブ6(6時間以内のゴール)を目指す場合だと、最初に飛ばして後半は最悪歩くことでも達成は可能になります。
しかしサブ5となるとそうはいきません。
5時間以内でゴールするためには、足が痛いなんて言ってられずとにかく最後まで走り切ることです。
歩くとしても、37、38kmあたりからですね。そこまで来るともう走りきった方が良さそうですが。
最後まで走り切るために必要なことは何か、それはもう練習しかありませんね。
大会前にしっかりランニングで体を鍛え、最後まで走り切る体力をつけましょう。

サブ5で走るためのペース

ペースとしては、大体5kmあたり35分~36分で大丈夫です。1kmに換算すると7分ちょっとくらいですね。決して速いペースではないですが、スローすぎるペースでもないです。
速度を落としすぎず、終盤に歩くことがないくらいに抑えてペース配分すれば、十分達成可能な記録です。
ただ、前述しましたが、しっかりと練習を積まなければ達成は難しいです。何回も長い距離を走って準備をし、歩くことがないように走り抜きましょう!
以下に5kmあたり35分で走った場合のタイムを載せておきますので参考までに。

距離 ペース 合計時間
5km 35分 35分
10km 35分 1時間10分
15km 35分 1時間45分
20km 35分 2時間20分
25km 35分 2時間55分
30km 35分 3時間30分
35km 35分 4時間5分
40km 35分 4時間40分
42.195km 14分 4時間54分

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サブ5を達成するとマラソンにやみつきになる

初心者ランナーにとってサブ5の達成は苦しい戦いです。
しかし達成するためには辛い練習を乗り越える必要があり、達成感も大きいです。
ゴールをした後には、もう一度大きな達成感を味わいたいと思うでしょう。
こうしてフルマラソンに病みつきになっていき、また練習を重ねるようになるのです。

マラソン初心者のランナーはまずはサブ6を!

マラソンのサブ6とは

フルマラソンで6時間を切って完走することをサブ6といいます。
4時間以内で完走するサブ4や5時間以内で完走するサブ5に比べて、あまり聞くフレーズではないかもしれませんね。
というのも、フルマラソンの制限時間は大体6時間や7時間のものが多く、6時間以内にゴールできなかった時点でリタイアになってしまう大会もあるのです。
よってサブ6を目指すということは、ほとんど完走を目指すことと同義かもしれません。

大会の記録を見ると、平均して9割前後のランナーがサブ6は達成していることになるので簡単そうに見えます。
しかし、市民マラソンに出ているランナーのほとんどは参加経験者です。
初めてのマラソンであれば完走しきるのも大変なこと。
初めてのマラソンでそれほど自信がなければ、まずは謙虚にサブ6を目指しましょう。

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初心者はサブ6でも侮るなかれ

20km〜30kmあたりで走っていて苦しくなると、残り時間を確認することになるでしょう。
この時、当初の目標時間が6時間だとまだまだ余裕があると感じる場面が多々あります。
しかしここが落とし穴で、走れば走るほど苦しくなるマラソンではペースがどんどん落ちてくるため、余裕だと思っていた残り時間もみるみるうちに無くなっていきます。
ゆっくり走ってもとりあえず6時間以内にはゴールできるだろうと油断せず、残り時間からしっかりペースを考えて走りましょう。

サブ6で走るためのペースとは?

ペースとしては、5kmあたり42分~43分で走りましょう。
1kmあたりに換算すると8分くらいですね。人によってはジョギングと同じくらいで大分スローペースになるので、慌てずゆっくり走れば十分達成できる記録です。
ただし、このペースでずっと走る場合は途中で歩いてはいけません。歩き出してしまうと、5kmでおおよそ50分~1時間かかってしまうため、制限時間オーバーになる恐れがあります。
以下に5kmあたり42分で走った場合のタイムを載せておきますので参考までに。

距離 ペース 合計時間
5km 42分 42分
10km 42分 1時間24分
15km 42分 2時間6分
20km 42分 2時間48分
25km 42分 3時間30分
30km 42分 4時間12分
35km 42分 4時間54分
40km 42分 5時間36分
42.195km 18分 5時間54分

ハイペース + 最後に歩くのなら

決しておすすめできる走り方ではありませんが、、、
スローペースでも完走する自信のない人は、20kmあたりまで5kmあたり30分ペースで走れば残りは歩いてもギリギリ間に合います。
ただそもそも20km地点までそんなハイペースで走れる体力があるのなら、ペースを落として最後まで走りきった方が気持ちはいいでしょう。
残り20kmをひたすら歩き続けるのはそれはそれでだいぶ心が折れますので、このような走り方をしたとしても途中で何度かは走ることになると思います。
前述しましたが、マラソンに自信のないランナーはハイペースにならず、まずはサブ6を目指しましょう。初めの頃は十分誇れる記録です。

以下に20kmまでは5kmあたり30分、20km以降は55分で走った(歩いた?)場合のタイムを載せておきます。
ギリギリ6時間超えちゃいますねw
55分よりは早めに走る(歩く)ことを意識した方が良さそうです。

距離 ペース 合計時間
5km 30分 30分
10km 30分 1時00分
15km 30分 1時間30分
20km 30分 2時間00分
25km 55分 2時間55分
30km 55分 3時間50分
35km 55分 4時間45分
40km 55分 5時間40分
42.195km 22分 6時間02分

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マラソンのために鍛える箇所

マラソンのために鍛える箇所

マラソンに必要な筋肉などは、ランニングをしっかりして練習を積めば自ずとついてきますし、
走ることで鍛えられた筋肉こそが最も必要な筋肉になります。
ただし、人にはスタミナというものがあるため、走ることで鍛えられる時間は制限されます。
また、日常の空き時間にマラソンのためにどこか鍛えられる箇所はないかな、と考えることもあるでしょう。
ここでは、マラソンを走る上で鍛えておきたい箇所について述べます。

鍛えておきたい箇所

  • 足の裏
  • ふくらはぎ
  • 膝周り
  • 太もも
  • 腹筋
  • 肩から二の腕

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足の裏

まず足の裏についてですが、これはもう言わずもがなでしょう。
フルマラソンなど長い距離を走ったことがある人ならわかると思いますが、
マラソンはとにかく足の裏の痛みとの戦いです。
足の裏からつま先、足首と全部が痛くなり、もう耐えられなくなります。
よく初心者ランナーは大会後の帰宅に苦しみますが、
これはほとんど足の裏の痛みが原因です。

鍛え方としては、地道に走る練習をするのが一番です。
特にアスファルトを走り、固いコースに慣れて負担に慣れておきましょう。
走る数をこなせば、痛くなくなることはまずないですが、
痛みの強さが柔らいでいきますし、痛みが出るタイミングも遅くなってきます。

ふくらはぎ

次にふくらはぎについてです。
これはつま先着地(フォアフット)走法をしているランナーには特に負荷が大きくなります。
足の裏ほどではないですが、レース終盤には痛くなってきますので、しっかり鍛えておきましょう。

鍛え方としては、カーフレイズというトレーニングが良いでしょう。
詳細はググって調べてみてほしいのですが、
簡単に言えば足首を上下させるトレーニングです。
もしカーフレイズをするのに適したマシンや場所がなければ、
単につま先立ちを繰り返す訓練も良いでしょう。

同時に足裏も鍛えることができますので、
地面を蹴り出す力と耐久性をつけてください。

膝周り

膝周りも非常に重要な部位になり、マラソン初心者にとっては足の裏と同じくらい痛む箇所になります。
膝は走る時の体重の負荷を抑えてクッションの役割をしているため、大きな負荷がかかり続けるのです。
しかもマラソン後もしばらく痛みが消えず、初めて長距離マラソンを走るランナーは想像以上の膝痛に悩まされることになります。

膝周りは鍛えることは難しいですが、スクワットをして強化しましょう。
スクワット時は極力体重を膝にかけるようにし、負荷を与えるようにしてください。

太もも

太ももは大きい筋肉であるため、上記で挙げた足の裏、ふくらはぎ、膝周りに比べればレース中の痛みは出ないと思います。
なのでその分太ももを使った走りを心がけましょう。
大きく疲れにくい筋肉を活用した方が、足全体の負荷が分散されるので疲労が溜まりにくくなります。

鍛え方としては膝周りと同様にスクワットでいいでしょう。
また、普段は太ももの使い方を意識した走りをしていないと思うので、
意識しながら走るだけでも十分負荷を与えることができます。

腹筋

今までは下半身の鍛え方をお話してきましたが、ここからは上半身です。
まずは腹筋についてですが、しっかり引き締まるまで鍛えましょう。
マラソンでは何度も何度も腰を横に振り続けるのです。
腹筋に負荷がかかり続けることは言うまでもありません。
長い距離を走っていると、下腹部にどんどん痛みが襲ってきます。
足上げ腹筋やV字腹筋などで引き締まった腹筋にしましょう。

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肩から二の腕

意外に思われるかもしれませんが、
長い距離を走っていると肩から二の腕にかけて大きな負荷がかかり、
腕を振るのが辛くなってくるのです。
何千回と腕を前後に振り続けるので負荷がかかるのは当然かもしれませんが...
ダンベル運動でも腕立て伏せでもいいので、ある程度鍛えておきましょう。

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タイムチェックは5km単位で

走行距離やタイムをチェックする癖を

マラソンを走る時は常にタイムをチェックしたり、走行距離を確認する癖をつけましょう。
本番だけではなく、なるべく練習の時から確認するようにしましょう。
マラソンは精神面が結果を大きく左右するスポーツで、
指標がない状態で長い距離を走り続けるのは苦行です。
また、練習をするのが面倒にもなります。
今自分がどれくらいの距離をどれくらいのペースで走っているのか分からない状態で走るよりも、
その日の自分の走りをリアルタイムに知っている状態の方が、理想のペースを体に覚えさせやすくなります。
また、距離感覚の精度も上がり、「3km先で給水ポイント」とある時に、
どこまで走れば3km地点なのか予測する精度が上がってきます。

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便利なアプリ

最近のスマートフォンアプリの中には、
速度、走行距離、タイム、消費カロリーまで算出してくれる便利なものもあります。
走行距離はその日に走った距離だけではなく、
過去の履歴もしっかり残してくれるものがあり、
自分の走りを分析する上ではとても便利なものです。
別な機会で記事にしたいと思いますが、
音声でナビゲーションしてくれるものまであるらしく、
一度は使用してみたいと思うアプリが多くあります。

もしかしたらスマホを身に付けて走りたくない人もいるかもしれませんが、
せめて練習時だけでも使用してみてはいかがでしょうか。
漠然と走り続けるよりも、頭を使った走りができるようになり、
一層マラソンが楽しくなると思います。

最低でも5kmおきのタイムは把握

自分の走りタイムでチェックする時は、
1kmおきのタイムよりも、5kmおきのタイムをチェックするようにしましょう。
理由としては、ある程度完走できる能力が身につくと、
スタート直後もゴール直前も1kmあたりのタイムは大きくとも1分前後しか落ちません。

よってどれくらいペースダウンしたのかいまいちピンと来ないものですが、
5km単位でタイムを見てみると、どれくらいペースダウンしたのかはっきり数字に表れて分かりやすく出ます。
マラソン後半で1kmあたり1分程度タイムが落ちた場合、
5kmあたりでは5分も落ちているのです。

タイムから自分の走りを分析する際にも、
タイムの変遷が分かりやすくなるように5km単位での分析が丁度良いのではないでしょうか。

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シューズの選び方

シューズ選びのポイント

シューズ選びはマラソンを走る上で最も重要な選択の1つでマラソンの命と言っても過言ではないでしょう。

スポーツ用品店に行けばデザインがお洒落で高機能なシューズがたくさん並んでいます。
値段もまばらで、どれを選べばいいのか迷います。
ただ、そこは大いに迷ってよいポイントです。適当に安物を買って足を痛めてしまうと怪我の恐れもあり、確実に後悔します。
シューズ選びのポイントをしっかり見定め、自分にあったシューズを選びましょう。

シューズ選びのポイントとしては、以下の点があります。

  • 価格
  • メーカー
  • デザイン性
  • クッション性
  • 軽量性
  • 安定性

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価格で選ぶ

まず価格についてですが、ある程度高機能で良い靴を購入しようとした場合、
最低でも¥10,000はかかると思ってください。
これを高いと取るか安いと取るかは人それぞれですが、
ショップに行くと¥10,000以下のシューズはなかなかないことに気づくと思います。
一概に全部とは言えませんが、相対的に価格が上がれば上がるほど高機能の場合が多いです。
もしお金に余裕がある人は有名メーカーでそれなりに高いものを買えば間違いがないと思います。

また、練習用のシューズについては無理に高価なものを購入する必要はないと思いますが、
ケチって安すぎるシューズを買えば、粗悪で使いものにならない可能性もあるので気をつけましょう。

メーカーで選ぶ

次に、メーカーで選んでしまう場合についてです。
マラソンシューズのメーカーは、みなさんご存知のアシックス、ナイキ、adidas、ミズノ、NEW BALANCE、PUMA...
と色々ありますが、マラソンランナーから信頼を得ているメーカーで決めてしまうというのも1つの手です。
具体的にはアシックスはランナーから最も信頼を得ていると言えるでしょう。
少々高価なシューズもありますが、アシックスで高価なシューズであれば外れはないのではないでしょうか。

デザインで選ぶ

マラソンシューズは派手でデザインに特徴のある場合が多いです。
スポーツを始めるにはまずは格好からという言葉もありますように、
タイムなどを気にせずにまずマラソンを始めるキッカケが欲しいという人は、
好みのデザインで選んでも良いと思います。
ただし注意していただきたいのは、あくまでランニングに適したシューズを購入していただきたいという点です。
安価で機能性が低すぎるものや、普通のスニーカーでは話になりません。

クッション性で選ぶ

長距離を走ると足への負担がとても大きいのですが、
マラソンシューズの中にはクッション性があり、負担を和らげるものがあります。
割と高価なシューズが多いですが、膝痛などを抱えており負担が心配な方はクッション性のあるシューズをオススメします。

軽量性で選ぶ

ランナーにとっては、少しでも軽いシューズを使いたいものです。
当然のことですが、軽ければ軽いほど足への負担が和らぎます。
マラソンシューズの中にも軽量性を重視したシューズがあるため、
シューズ選びの基準にするのも良いでしょう。

ただし、軽量性を重視しているのはトップランナー用のシューズが多く、割と高価なことが多いです。
また、軽量化をしている場合、耐久性を犠牲にしているシューズが多いです。
練習から使用しているとすぐに使えなくなってしまうため、
練習時は多少重みがあっても耐久性のあるシューズを履くのが良いのではないでしょうか。

安定性で選ぶ

安定性という単語では分かりづらいかもしれませんが、
履いた時に一番足にしっくりくるシューズを選ぶという選び方です。
長い距離を走るわけですから、一番しっくりくるシューズで走る方が安心という方もいるでしょう。

特に足の幅が広い人や甲が分厚い人は、気に入ったシューズでも自分の足に合っていない可能性があります。
ショップで多くのシューズを履き、一番しっくりくるものを購入しましょう。

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一流ランナーは必ずやっている!  最高のランニングケア

一流ランナーは必ずやっている! 最高のランニングケア

大会当日の起床時間

準備は前日のうちに終わらせる

起床時間の前に、まずは大会の準備の時間についてです。
大会当日にあれやこれやと荷物を準備する展開は避けるようにしましょう。
基本的にマラソン大会のスタートは午前中で、フルマラソンは8時台にスタートすることも多いです。
朝起きてバタバタしてしまうとスタートに遅刻してしまう危険性がありますし、忘れ物なんてしようものなら大打撃です。
前日までに大会当日必要なものを揃えて、できればウェアにゼッケンをつけるところまでやっておきましょう。
当日は朝食→洗顔→着替え→出発というスムーズな流れを作るようにしましょう。

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遅くともスタート3時間前には起床

当然のことですが、出発時間ギリギリで起きることだけは避けましょう。
先述したように遅刻や忘れ物の可能性が大きくなります。
また、運動する上で起床後すぐに激しい動きをすることは危険です。
一般的に起床してから血圧や自律神経活動が安定して体が運動できる準備を整うまで、2~3時間はかかると言われています。
無理に激しい運動をして命の危険がないように、早めに起きて体が運動できるようにしましょう。

そして大会会場にも余裕を持って1時間~1時間半前には着いておきたいところです。
別な記事にも書きますが、大会当日は会場についてからスタートができるまで何かと時間がかかるものです。

結論として、どんなに遅くともスタートの3時間前には起床しましょう。
朝起きるのが苦手な人も前日早めの就寝を心がけて頑張って起きましょう。

また、気持ちの良い起床を心がけるためにも、前日のアルコール摂取は極力控えてください。
アルコールなしで眠れないという人もいるかと思いますが、飲み過ぎて起床の妨げにならないようにしましょう。
起床の面以外でも、2日酔いになりながらのマラソンは最悪です。
アルコールはほどほどで済ませて走るための体の準備をしっかり整えましょう。

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足の着地点

マラソンの3つの走法

マラソンの足の着地方法については、他サイトを調べてみると分かりますが、以下の3つの着地方法があります。
かかと着地
フラット着地
つま先(フォアフット)着地

どの方法もメリット・デメリットがあり、最も良い方法は賛否両論ですが、ひとまずそれぞれの着地方法について簡単に紹介しようと思います。

走り方を比較する際に見るポイントは以下のようになります。

  • 接地時間の短さ
  • ブレーキのかかりにくさ
  • 習得しやすさ

まず接地時間についてですが、これが長いと脚や膝に負担がかかる時間も長くなります。一般的にマラソンの着地は体重の2倍~3倍の力がかかると言われているため、負担がかかる時間が減るほど脚や膝の疲労が軽減されるのです。

ブレーキのかかりにくさに関しては、どれだけ加速度のある走り方ができているかに繋がります。マラソンは少ない力でスピードが出る走り方が良いに決まっています。マラソンを始めたころは完走が目標になりますが、そのうちタイムを意識するようになるため、加速度のある走りを求める必要性も出てきます。

習得しやすさについては、走り方なんてちょっと走れば簡単にマスターできるんじゃないの?と思われる人もいるかもしれませんが、とんでもないです。マラソンの走りは脚の動かし方を真似ただけではその長所を生かしきれないのです。長い距離を走った時に、あまり意識せずとも理想の走り方ができるように体に染み込ませるのです。そうなった時に初めて走り方のメリットを活かせるようになるのです。

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それでは走り方を見ていきましょう。

かかと着地走法

接地時間の短さ★
ブレーキのかかりにくさ★
習得のしやすさ★★★★★

まず、かかと着地走法ですが、その名の通りかかとから着地してつま先で蹴り出す走り方です。
この走り方は日本人であれば最も自然な走り方で、おそらくみんなできている走り方でしょう。
よって習得のしやすさは★5つです。
とにかく楽しく走りたい場合や、疲れていて走法を気にする余裕のない場合はこの走り方で良いと思いますが、
レースをする上では3つの走り方で最もデメリットが大きいです。

まず接地時間が長い点がデメリットです。かかとからつま先に向かって順に踏み出すために時間が長くなることは明白でしょう。
よって脚や足首、膝への負担が大きく、長く走るほど疲れが溜まりやすくなる走り方です。

また、かかとが着く瞬間に、体の重心が後ろに倒れこみそうになるため、ブレーキもかかりやすいのです。その分加速度も落ちるため、スピードも上がりづらいのです。

自然と走れるがそれ以外のメリットがあまりないことから、初心者向きの走り方と言えるでしょう。

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フラット着地走法

接地時間の短さ★★★
ブレーキのかかりにくさ★★★
習得のしやすさ★★★

続いてフラット走法ですが、一般のランナーはこの走り方を目指すと良いと思います。
走り方としては、かかとから着地するのではなく、足裏全体を地面につけて着地するようにしましょう。
そして足の親指で地面を蹴るようにします。
かかと着地走法は「かかと」→「足裏」」→「つま先」と重心を移動させるために接地時間が長くなりますが、
フラット着地走法は「足裏」」→「つま先」の移動だけのために接地時間が短くなるために、脚の疲労軽減が図れます。
そして、脚の一部だけではなく、足の裏全体で衝撃を吸収するために負担を分散させることができるのです。

また、フラット走法では上下の動きを減らすことができ、無駄なエネルギー消費がなくすことができるのです。
これにより、地面を蹴る力を平行移動を力に効率的に変えることができるのです。

ただし、普段かかと着地走法で走っていたランナーがフラット走法を練習する時は重心の位置に気をつけてください。
ブレーキのかかりにくさを星3つとしていますが、これも正しい重心で走っている場合に限ります。
フラット走法の練習をし始めると、上半身がどんどん前に行くことに気づくと思います。
それは普段の脚の使い方ではかかとを着けた時点で軽くブレーキをかけていたのですが、
フラット走法ではブレーキがなくなるために上体が突っ込み気味になってしまうのです。
このままの走りではフラット走法のメリットが活かせません。

地面への接地時間は確かに短くなるのですが、
上体が突っ込む分つま先に体重がかかりすぎてしまうため、
結局足への疲労が溜まりやすくなるのです。
上体は前にも後ろにも倒しすぎず、胸を張って真っ直ぐにしましょう。
そして重心の位置から真下に足裏を着地するイメージで走ってください。

フラット走法を正しい重心を保って走れば、
ブレーキがかかりにくく加速度があるだけではなく、
着地時の負担が足裏からお尻まで分散するために疲労が溜まりづらくなるのです。

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つま先(フォアフット)着地走法

接地時間の短さ★★★★★
ブレーキのかかりにくさ★★★
習得のしやすさ★★★★

最後は一時期話題になったつま先(フォアフット)着地走法です。
マラソン強国が多いアフリカのランナーの走法ですね。
走り方としては、つま先から着地してブレーキをかけないようにするのです。
注意してもらいたいのは、つま先だけで着地するのではなく、つま先で着地をして一瞬足裏を地面につけてからつま先の親指で地面を蹴りましょう。
「つま先」→「足裏」→「つま先の親指」という流れになるために、フラット走法の「足裏」」→「つま先」より接地時間が遅くなるように感じますが、
フォアフット走法の足裏接地時間はフラット走法より圧倒的に短いです。
正しいフォアフットの走り方をすれば、フラット走法より接地時間は短くなるのです。

ただし、フラット走法同様に重心の位置に気をつけてください。
つま先の動きがメインになるため、
とにかく上体が突っ込みます。
上体が突っ込めばやはり脚の負担が大きくなるので、倒しすぎないよう気をつけてください。

また、この走法は練習を始めた直後はふくらはぎの負担が大きく、
始めたばかりのころは筋肉痛になるでしょう。
ただ、しっかり練習を積んで必要な筋肉をつけて走れば、
最も脚の負担が少なく、ブレーキもかからない走りになるため、
慣れないうちは大変ですが頑張ってフォーム作りに取り組みましょう。

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継続して練習できる環境を整える

マラソンの練習で大切なことは継続性

マラソンの練習で大切なことは継続性であり、マラソンを走る習慣を体に染み込ませることです。

なので、練習をする際に基本的には走る距離を設定すべきですが、どうしてもキツイ時は短い距離で止めてもいいと思います。
毎回毎回無理して走ることを続けても練習が億劫になり、続かなくなってしまいます。

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思い切って休みを入れる

頻繁に練習をしているランナーは、時には思い切って休みを入れましょう。休むのも練習のうちです。
一旦体をオフにして、次の日からまたリフレッシュした気分で練習しましょう。
走りたいというモチベーションが高い時に練習することが一番です。
また、疲れきった体で走ってもフォームを崩す恐れがあり、かえって悪影響が出ることもあります。

完全にオフの日を作りたくない場合は、ジョギングをしましょう。
スローペースであまり長くない距離であれば心身ともに負担がかからず、リフレッシュのきっかけにもなりえます。

注意してほしいのは、休みを入れるのは練習へのモチベーションを下げないためであって、休んでばかりでもいけません。
例えば月に一回40km走る練習をしたところであまり意味はないでしょう。
大切なことは継続です。

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練習に飽きたらコース変更も

モチベーションを妨げる要因として、飽きもあると思います。
毎回毎回同じコースを同じように走り続けることはなかなかの苦行です。
そんな時は思いきってコースを変えてみましょう。
普段走らないコースであれば、新鮮さや新たな発見などがあり楽しいものです。
コース選びの注意点ですが、極力信号のない道路を選びましょう。
止まって走って止まって走って…を繰り返していると、マラソン中に止まる癖がつきますし、練習タイムも正確に計れません。
可能であれば、川の土手沿いなどノンストップで走れるコースで気持ち良く走ると良いです。

他のランナーがいる環境で練習

また、練習するランナーが多いコースもオススメです。
皇居回りが代表的ですが、同じような気持ちで練習しているランナーが多いとモチベーションがとても高まりますし、
速いランナーを見ると自分もああなりたいという目標ができます。
皇居回りを走る場合はランナーズステーション等を使う都合上、お金がかかってしまうため、
毎回は無理かもしれませんが、気分を変えて走りたい時にはオススメです。

練習仲間を作るのもいいでしょう。
最近ではマラソンブームの定着で同好会やサークルのようなものがたくさんあります。
いつも一人で走るより、たまには互いに高め合う仲間と練習するのも気分が変わって効果的です。

マラソンは飽きやすいスポーツなため、モチベーションを保ち継続した練習をすることが大切です。
上記のような工夫をして練習を継続しましょう。

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走る前に目標タイムを設定

走る前に目標タイムを設定する

マラソン大会では、走るに前に目標タイムなどの計画を立てていないランナーが多いのではないでしょうか。
特に初心者は、とりあえず持っている力を全部出しきり、タイムは後から結果として付いて来るものだ!
という気持ちの人が多いでしょうね。

でも初心者ほど目標タイムを設定して計画的に走ることをおすすめします。
マラソン大会は長丁場のレースであり、ペース配分の指標となるものが必要です。
それがなければ闇雲に走ってスタミナ切れという最悪の顛末になります。
また、マイペースで走っているつもりが遅すぎて制限時間切れということも起こりえます。
どんなペースでいつまで走れば良いのかわからずに走り続けるのは結構辛いものがありますよ。

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タイムのことは全然気にしておらず、
みんなと走ることだけに幸せを感じる人はいいですが、
自己ベストや完走など具体的な数字を意識している人は是非とも目標タイムを立ててから計画的に走りましょう。

目標タイムの設定方法

ではどうやって設定すればよいか、という点ですが、
できればスタートから5kmごとに細かく設定しましょう。
大会経験者のランナーは自分がどれだけ走れるか理解しているので割と楽に設定できると思いますが、
初めて出場するランナーは、ハーフマラソンでもフルマラソンでも、大体5kmあたり30分~40分で設定すると良いでしょう。
30分で5km走りきるのは初心者にしてはハイペースなため、30分の設定は自信のあるランナーだけにしましょう。
あまり自信のない人は40分かからないように走ることを意識すると良いでしょう。
40分ペースであれば制限時間を超えることもありません。

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計画通り走れない時の備え

当日思ったほどペースが上がらずに目標より遅くなりそうな場合のパターンも想定しておきましょう。
気候やお手洗い、怪我など、マラソン大会当日に力を出しきれない要因はたくさんあります。
30分ペースの予定で走っていたが、向い風が強く急遽35分ペースに変えなければいけない展開、
または膝が突然動かなくなるなどして40分ペースに変えなければいけない展開など、
複数パターンを想定しておくとよいです。

マラソンは必ずしもプラン通りうまくいくものではないので、
想定外の事態に慌てないように備えはしっかりしておくとよいです。

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当日の天候を考慮した服装選び

機能性とデザイン

マラソンのウェアの選び方として、
機能性で選ぶ場合があればデザインで選ぶ場合もあります。

スポーツ用品は技術の進歩が目覚しく、機能性の高いウェアが多くて選ぶのが楽しくなります。
また、マラソンのウェアはお洒落なものばかりです。
デザインの面でもウェア選びは楽しくなります。
ただいずれの場合にしても、天候に合わせた服装選びをするように心がけましょう。

暑い日なのに厚着をしてしまったり、
寒い日なのに薄着をしてしまったら大変です。
ハーフ以上のマラソンとなると何時間も走り、途中で服装を変えることができないのですから。

夏場の服装

まず、夏場のマラソンですが、速乾性や通気性を意識した服装を心がけましょう。私は、
半袖の機能性Tシャツ + ハーフパンツ(またはショートパンツ) + 速乾性のある下着
で十分だと思います。
※サングラスや帽子といったアイテムの類は除きます。あくまで衣類です。

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機能性Tシャツとは速乾吸収効果の高いTシャツのことで、
汗をかいてもジメジメと嫌な感じがしませんし、濡れたシャツが冷えて風邪を引く心配もありません。
また、下着についても速乾性を意識しましょう。
下着は肌に直接触れるものなので、濡れたまま走るととても気持ち思いをします。
女性の方はブラジャーも速乾性の高いスポーツブラをつけるようにしましょう。

夏場にこれ以上身につけてしまうと、暑くてすぐにばててしまうのではないでしょうか。

冬場の服装

次に冬場のマラソンですが、これも同じように速乾性や通気性を意識した服装を心がける必要がありますが、
今度は長袖で走るようにしましょう。私は、
長袖の機能性シャツ + ランニングタイツ + ハーフパンツ(またはショートパンツ) + 速乾性のある下着
で良いと思います。

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長袖の機能性シャツはナイロン性薄手のパーカーようなのものでも良いと思いますが、
通気性が良いものでないと湿気を閉じ込めてしまい、
走る時に不快に感じてしまいますのでそこは注意してください。

春や秋の服装

気をつけたいのは春や秋のマラソンです。
これはその日の気候によって、夏場の服装も冬場の服装もどちらもあてはまることがあります。
必ず天気予報をチェックし、当日の気温に合わせた服装にしてください。
迷った場合は両方会場まで持って行き、スタート前に着替えれるようにすると良いかもしれません。
また、私の経験上ですが、走っていると必ず暑くなることを想定し、迷った場合は薄着で行くことをオススメします。

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宿泊場所の確保は早めに

宿泊施設の選び方

近場で電車で行ける大会ならまだしも、
地方のマラソン大会に出る時は早めに宿泊場所を確保しましょう。
大会は何千人〜何万人が出場するのです。
大会の出場が決まったランナーはみなすぐに宿泊場所を確保するために、
ぼんやりしているとあっという間に埋まってしまいます。

宿泊場所

宿泊場所で優先させることとしては、
① 大会の近くであること
② 大会への交通の便が良いこと
③ 朝食がしっかり取れること

があると思います。

①、②に関してですが、大会は朝がとても早いです。
スタートが8時台になるため、起床が6時台になるでしょう。
起床〜スタートまでをできるだけ最短にすることがポイントの1つとなります。

③に関してですが、マラソンは体力勝負です。
ホテルが用意してくれる食事をしっかり取って体力を蓄えた方が良いです。

オススメの宿泊施設

オススメなのは大会がHPや案内書で紹介している宿泊施設です。
基本的に上記の①〜③を満たしていることが多いですし、
宿泊者は同じ大会に出場するランナーがほとんどです。
夜から朝にかけて同じような境遇の人たちを食事を取ったり会話をする機会があれば、
連帯感も出てきてより一層大会が楽しくなるでしょう。

もちろん大会に使える予算があるため、
値段を優先する人もいるかと思いますので、
上記のはあくまで参考程度として抑えておいてください。

もしも宿泊場所がすべて埋まって確保できなかった場合ですが、簡単に諦めてはいけません。
キャンセル待ちという手があります。


宿泊施設を確保できなかった場合

マラソン大会はエントリーしてお金を払った後でも、参加できなくなる人がたくさんいます。
こういったランナーがホテルの予約をキャンセルするのを待つ手があります。
大会開催の1ヶ月前ぐらい前から会場周辺のホテルをちょくちょく探して空きを探してみてください。
通常、大会の公式ページから予約できる宿泊施設は旅行会社と連携して予め多くの宿泊施設を仮予約しています。
もしも予約がすべて埋まらなかっり、キャンセルが発生した場合には仮予約をすべてキャンセルするのです。
ホテル側としては、極力売上のために部屋の予約を埋めてしまいたいと考えるため、
キャンセルされた分についてじゃらんなどのホテル予約サイトで受付を始めます。
時間をかけてこういった空きを狙えば、直前でも宿を確保できることがあるのです。

マラソンランナーへの道

マラソンランナーへの道

  • 作者:鍋倉賢治
  • 発売日: 2018/02/28
  • メディア: 単行本

大会の制限時間について

制限時間の存在

マラソン大会には基本的に、スタートからゴールまで「~時間以内にゴールしなければいけない」という制限時間があります。
ホノルルマラソンのような制限時間のない大会も例外にありますが、大抵は大会の開催にあたって交通規制を引いたり、ボランティアの方々に大会の運営をお手伝いしていただく必要があるため、全員が完走できるまでいつまででも走ってていいですよというわけにはいかないのです。

大会の走り

制限時間はゴール地点にだけ存在するわけではなく、ゴールまでに関門というものがあります。
例えば「20km地点までに4時間以内」、「28km地点までに5時間以内」...
といったように複数の地点で制限時間が設けられており、それぞれの制限時間をクリアしなければいけないのです。
ゴールまでの制限時間も関門の場所も大会によって違います。
5kmおきに設置されていたり、20km過ぎあたりから数キロおきに設置されたりなど。
自信がある方を除いて、関門の場所と制限時間を事前に必ずチェックをしてください。

初参加の場合は特にそうですが、意外に制限時間は長く感じ、自分は大丈夫だろうと鷹をくくるランナーがいますが、ある程度練習を積んでいないと悲惨な目に合うこともあります。

また、大会によっても大きく異なり、例えば東京マラソンは長めで制限時間が設けられていますが、地方の小さな大会では短めだったりします。

制限時間はマップタイムではない

注意してもらいたいのは、制限時間はスタート地点を過ぎてからのマップタイムではなく、スタートの号令がなってからのタイムであることです。

例として、関門の制限時間が20km地点で3時間であるとします。
もし、スタートの号令から15分後にスタートラインを踏んだ場合、
マップタイムで言うと2時間45分以内に関門を通過しなければいけません。

ランナーは時計で時間を計測しながら走ると思いますが、制限時間ギリギリの時はそれを当てにして走るのではなく、スタートの号令からどれだけ遅れてスタートラインを踏んだのかも頭に入れて走るようにしてください。

そもそもなんで15分も遅れてスタートするの?と思われるランナーもいるかもしれませんが、参加人数の多い大会はスタート付近が混雑しており、通過するまでが大変だったりするのです。
最後尾あたりで並んでいれば、30分遅れになることもありえます。
初めて参加する場合はそのあたりも考慮に入れておきましょう。

大会後半

関門に間に合わなかった場合

関門に間に合わなかった場合ですが、
自力でスタート地点に戻る必要はなく収容車に乗せられて戻されることになります。
せっかく何十キロも走ったのに関門に阻まれてしまう光景は残酷ですし、間に合わなかったランナーはとても悔しいでしょう。
そんな思いをしないように、練習をしっかり積み、レース中の怪我がないようにしましょう。

もう一度繰り返しますが、関門の場所や制限時間は大会によって違います。
自信がある方を除いて、事前に必ずチェックをしてください。

走法

マラソンランナーへの道

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  • 作者:鍋倉賢治
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マラソンを走るベストなランナー体型

体重を減らしてランナー体型に

マラソンを走るに当たっては、体型をランナー仕様にすることを目指しましょう。
いわゆるランナー体型というものですが、
大まかに言えば、必要な箇所に適切な筋肉がつき、無駄な脂肪がなくスリムな体型のことを言います。

同じスタミナや脚力を持ったランナー同士なら、体重が少ない方が断然有利です。

まぁでも人間なので、たくさん食べて太ってしまうこともあればトレーニングをサボって絞れないこともあるので、そうそう簡単に体型は作れませんよね。
なのでこの記事の内容は理想論になってしまうことをお許しください。

体重が重いとどれだけ不利か

例えば60kgのランナーと70kgのランナーが一緒にマラソンを走った場合、
70kgのランナーは10kg分のダンベルを担いで走っていると考えてください。
全然違いますよね?
実際10kgのダンベルを持って走ると100mくらいしか走れないと思いますが、あくまで例えの話です。

フルマラソンでは、体重1kgの差でタイム差が3分出ると言われています。
よって70kgのランナーは、30分もゴールが遅くなるのです。
(あくまで単純計算の話ですが)


体型

また、体重が軽くなると、最大酸素摂取量の向上も図れるのです。

最大酸素摂取量という言葉はなかなか聞き慣れない言葉なので、なんだそれ?と思われるかと思いますが、最大酸素摂取量とは長距離ランナーの資質を表す指標の1つです。

これは体重1kgにつき、1分間あたりにどれだけ酸素を体内に摂取できるかを表す能力の指標です。
指標を算出するための計算式は難しいため、ここでは詳細は割愛しますが、
同じ心肺機能を持ったランナー同士であれば体重が少ないランナーの方が最大酸素摂取量は大きくなるのです。

ランニングを定期的に行うと、心肺機能は一般的には向上します。
よって、トレーニングをしつつも体重を落とせば、
最大酸素摂取量はどんどん向上させることができるのです。
一石二鳥ですね。
ぜひガンガントレーニングをしましょう!
(そんな簡単にはいかないってな笑)

BMIや体脂肪率を理想に近づける

ここまで体重は落とすほどマラソンには有利と書きましたが、
注意してほしいのは、体重を落とすことに執着しすぎて、必要な筋肉や体脂肪を削ぎ落としても良くないのです。

筋肉は言わずもがなですが、実は意外なことに体脂肪も有酸素運動であるマラソンをする時に必要なエネルギー源になります。

大切なのはバランスであり、身長に合った適切な体重というものも意識しましょう。
適正体重については「BMI(ボディマス指数 : body mass index)」が指標になります。

BMI = 体重(kg) ÷ ( 身長(m) × 身長(m) )

で算出することができ、
例として身長172cmで体重70kgであれば、BMI = 70 ÷ (1.72 × 1.72 ) = 23.7となります。
日本肥満学会では、BMI22を標準体重としており、25以上を肥満、18.5未満を低体重としています。
エリートランナーは18前後がざらにいますが、
一般のランナーはそこまでする必要はないでしょう。
むしろ低体重は怪我のリスクもありますし、エネルギー源である体脂肪もスカスカの可能性もあります。
一般のランナーは、おおよそ19〜21あたりを目指すのが良いでしょう。

BMIが良くわからない、もしくはそんな複雑な計算をしたくないという人は、体脂肪を指標にすると良いです。
エリートランナーの体脂肪率は10%〜15%、または一桁の場合もあります。
しかし、一般ランナーは年齢にもよりますが、男性:15%〜18%、女性:20%〜22%を目指すのがバランス的には良いでしょう。

体脂肪を指標に

大切なのはバランス

ここまでランナーが理想とする体型について述べましたが、
大切なことは体のバランスを考えた体型を作ることと、その体型を維持することです。

体のバランスを考えると、食事制限などダイエットで体重を落とすことは止めた方がいいです。
エリートランナーもみんな細いですが、別にダイエットをしているわけではなく、日頃の練習であの体型ができているのです。
できるだけ体を動かして健康的に徐々に体重を落とすことが理想です。

また、食事制限をしてもリバウンドの確率が高く、体型を維持し続けることが難しいです。
それに練習をするたびに体型が違うとフォームを固めるのが難しくなります。
ウェアだって緩くなったりキツくなったりで複数サイズ用意しなければいけなくなりますよね。

練習によって適切な筋肉をつけながら理想の体型を目指していきましょう。

バランスを大切に

体型を維持する努力

一度理想の体型を手に入れたとしても、そこを維持することはなかなか難しいですよね。
太りやすい体質の人なら尚更です。
大会1ヶ月前に理想的な体重になったことで安心してしまい、当日までに食べすぎて太ってしまった経験を持つ人もいるでしょう。

体型を維持するためには、まずは定期的に体重計にのる習慣をつけましょう。
ちょっとした体の変化でも見逃さないようにするのです。

そして食事制限で太らないようにするのではなく、極力トレーニングをして体脂肪を燃焼させつつ体重をキープしましょう。

トレーニングは大変ですが、ランナー体型でいることに何の損もありません。

大会に出ないとしても、健康的な体になることは間違いないです。

なかなか時間が取れない人もいるかもしれませんが、健康のためや目標を達成させるためにもぜひ頑張ってください。