マラソン完走・自己ベスト更新への道

マラソンに必要なことは運動神経ではありません!練習や万全の準備さえしっかりしていれば誰でもある程度のタイムは出せます!

ランニングウェア(ボトムス)

ボトムスの選び方

トップスの選び方のページで、ラン二ングウェアの選ぶ基準としては、機能性で選ぶ場合とデザインで選ぶ場合があるということを述べました。
再掲載になりますが、機能性に関しては以下の項目があります。

1,吸水性(吸湿性)
→かいた汗をそのままにせず、吸収して肌触りを快適に保つ性質。

2,速乾性
→吸水した水分をすぐに乾かす性質であり、生地のベタつきを防ぐ。

3,通気性
→ウェアの中に熱をこもらせず、清涼感を感じさせる性質。

4,防臭性
→吸収した汗の臭いを抑える性質。

5,UVカット
→紫外線(UV)を防ぎ、日焼けから肌を守る性質。

ボトムスについても必要な機能については上記の通りです。ただしボトムスの中でもタイツについては、パフォーマンスを向上させるための機能や、疲労を軽減させるための機能も備わってあるものがあります。
詳細は下記に述べますが、トップス以上にボトムスのウェア選びは機能性を意識しましょう。

ボトムスの種類

ボトムスの種類については、大まかに以下の3種類になります。
パンツ(ショートパンツかハーフパンツ)
スカート
タイツ

上述の通り、タイツには機能性が高いものがありますが、気候が暖かければパンツだけで十分です。
気温が低い日はタイツを履き、その上にパンツかスカートを履くスタイルが一般的になってきましたね。タイツは見た目に比べて厚手の生地のため、下半身の防寒対策としては万全です。よってタイツを履けば、パンツやスカートの生地は薄手で動きやすいもので十分です。

練習であれば、寒い日にウィンドブレーカーを着用することもあるかもしれませんが、
ウィンドブレーカーはTシャツなどに比べて走り易さという点では劣ります。また、マラソンは最初は寒くても、走っていると体が温まり、暑さを感じてくるものです。そのような時に防寒に備えた格好では汗をかき、低体温症を引き起こしかねません。コースにものを置いていけないので、途中で脱ぐわけにもいかずに長い距離を我慢しなければいけないのです。
寒い時にはスタート前に袋を被っておくなど対策はあるので、寒い日や雨の日以外にウィンドブレーカーを大会で使用することは極力考えないようにしましょう。

パンツの選び方

パンツの選び方としては、まずは上述した5つの機能性を重視しましょう。特にタイツの上に履く時に重要なのが通気性です。タイツは防寒性が高いため、走っている最中に暑さを感じ、多くの汗をかきます。パンツまで通気性が悪ければ、余計に汗をかき、低体温症になりかねません。しっかり熱を逃がせるパンツを選びましょう。
また、ショートパンツであれば大丈夫ですが、ハーフパンツの場合は丈があまり長すぎないものにしましょう。丈が長ければ脚が動かし難くなり、可動性が下がります。できれば丈の長さは膝上までなることが望ましいです。

スカートの選び方

いわゆるランスカと呼ばれる、最近では女性ランナーの間で多く見るようになったスカートですが、お洒落なものが多いためファッション性がとても高まります。通気性でもパンツより優れ、機能性という意味でも良いでしょう。
ただ、スカートの場合は走っている間にウエスト部分が回って走りにくいこともあります。そうならないように安全ピンでタイツとスカートを止めてしまうか、スカートのウエスト部分をタイツのウエストのゴムに挟めるなどして固定する工夫をしましょう。

タイツの選び方

マラソンのタイツには、コンプレッションタイツとサポートタイツの2種類があります。
それぞれの機能を理解した上で、ご自身に合ったタイツを選びましょう。

最初にコンプレッションタイツについてです。その名の通り、「圧縮」により効果を発揮するタイツで、段階着圧という技術でパフォーマンスを向上させることに繋がっているのです。段階着圧とは、筋肉に圧力を加えて引き締めることで血行を促進させ、酸素の供給を促します。これにより疲労の軽減や回復効果を生み出すことができるのです。
元々重力の影響で下半身は血流が滞りやすい状態になっており、足の筋肉が下半身に滞った血液を心臓に送り出す働きをするのですが、マラソンの疲労でその働きの力が弱くなるのです。結果として段階着圧をしなければ血液循環が悪くなり、疲労が溜まってパフォーマンスが下がるのです。そこでコンプレッションタイツで段階着圧をすることで、血液循環が良くなり、心肺機能の促進やスタミナの向上、疲労回復効果など、パフォーマンスを向上させることができるのです。

次にサポートタイツについてです。
サポートタイツとはその名の通り、走る時に足をサポートしてくれるタイツです。
マラソンで長時間走り続けると、お尻から足裏までかなりの負担がかかります。サポートタイツを履けば、さすがに足裏は難しいですが、お尻からふくらはぎまではサポートしてくれ、負担を軽減してくれるのです。
サポートとは具体的に言えば、テーピングのように足を固定してくれるものと考えてください。元々足を痛めていたり、疲労がある場合はそれを軽減してくれます。また、もう1つ役割があり、姿勢が強制されて足の動きにブレがなくなるため、怪我の防止にも繋がるのです。

マラソンを始めたばかりで完走までに時間がかかるランナーは、足の負荷対策や怪我防止が大切なため、まずはサポートタイツを選ぶことをおすすめします。

どちらのタイツを選ぶにしても、長さは様々でロングタイプのものからショートタイプのものまであります。寒い日にマラソンを走る場合は、防寒対策も兼ねてロングタイプをおすすめします。逆に寒くない日の場合、ロングタイプでは暑すぎて余計な汗をかく原因にもなるため、ショートタイプのタイツが良いでしょう。特に足に不安がなく、寒くない日の場合は必ずしもタイツを履く必要もないかもしれません。その日の気候や足のコンディションに合わせてタイツを選びましょう。

タイツは生地の厚さやウエストのサイズにも要注意です。タイツは厚手のものが多く、試着をせずに購入すると、想像していたよりも厚手の生地で走り難いものだったということが起こり得ます。また、タイツはぴったりしているため、ウエストがきついと下半身全体が窮屈すぎて走りづらさを感じてしまいます。タイツは購入前に必ず試着をしましょう。