大会当日のアドレナリン
大会当日は、スタート前にアドレナリンが出がちです。特に大会に出始めの頃は参加者の数に驚き、やる気に満ちあふれてくるでしょう。
ここで注意しなければいけないのは、排出されたアドレナリンをそのまま走るペースに持って行かないことです。マラソン初心者が特に陥りがちなオーバーペースになって後半バテてしまいます。
ここではオーバーペースに陥らないための方法をいくつか記しておきますので、参考になればと思います。
長い距離を走るためのペースを把握しておく
練習の段階や過去の大会記録から、自分が長い距離を走るにはどのようなペースを維持すればよいのか把握しておきましょう。
直近の大会記録がある場合はそれが最も参考になりますね。天候やコースによってペースは変わるものですが、基本的には5kmおきに記録が出ているので、自分がどういったペースで走ればよいのか見えてくるものです。
練習でペースを把握する場合は、できれば本番と同じ距離を走って把握すると、より正確な数字がわかります。とはいえフルマラソンやウルトラマラソンなどは、なかなか同じ距離を練習で走るのはハードです。ただ短い距離のペース配分を把握しても意味がないので、せめて25km~30km以上を走っておきたいところです。最後までバテずに安定した走りをするためには、5kmあたりどれくらいのタイムです走ればよいのか掴めば十分です。
ペースを守ることだけを意識する
自分のペースを把握したら、あとはそれを守ることだけを意識して走りましょう。
前述した通り、大会になるとアドレナリンが出てペースが速くなりがちです。自分の実力以上のスピードを出しても、後半スタミナ切れでバテる可能性が高いです。タイムを見ながら、事前に設定した自分のペース配分に合わせる形で走りましょう。
周囲のペースは気にしない
マラソン大会は人数が多いため、スタートしてからゴールするまで抜きつ抜かれつが延々と続きます。サブスリーのランナーなど、 順位を意識する場合はともかくとして、一般のランナーは目前の順位を意識しても仕方がないので、抜かれようとも全く気にする必要はありません。自分のペースだけを意識すれば良いのです。
また、スタートラインも気をつけましょう。基本的に大会では、事前に申請した予定タイムを元にスタートラインが決められます。
前の方でスタートしたいとの思いから、申請するタイムを自分タイム以上に設定するランナーもいますが、そうするとスタート直後の周囲のペースが思いの外速く、焦りに繋がりかねません。そうならないように自分の実力に合ったタイムを申請しましょう。
ペースメーカー(ペースセッター)に付いて行かない
ある程度大きな大会になると、ペースメーカーというベテランのランナーが風船をつけて目立つように走っています。
ペースメーカーはランナーに今どれくらいのペースで走っているのか教えてくれる存在で、多くのランナーが一緒に付いて走ります。もしペースメーカーのゴール予定タイムが自分のペースと同じであれば付いて走っても良いと思いますが、異なるのであれば付いて行かないようにしましょう。
あくまで自分が事前に設定したタイムの通りに走るのです。無理に自分のペース以上のスピードで走って付いて行っても何も良いことはありません。
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